ひところスピリチュアルがブームになって、誰彼となくそうした世界に触れるようになったが、お金にも食事にも困っておらず、定職があって、彼女や彼氏もいて、容姿にも恵まれているような、いわゆるリア充の人ほど、こうした世界には関わらないほうがよいのではないか思う。
「類は友を呼ぶ」というのはスピリチュアルの世界の常識だが、実際のところ、スピリチュアルな世界で活動をしている人たちというのは、生い立ちが複雑であるとか、さんざん邪霊にたかられて戦ってきたとか、虚弱で生と死の淵をさまよったとか、大きな事故にあって能力が発現したとか、なんらかの逸話をもっていることが多い。
それがもし本当(たぶん本当の場合もけっこう多いが)だったとしたら、その人は客観的に見て、かなりの不幸を呼び寄せる体質の人だということになる。
不幸な人と一緒になれば自分も不幸になるのは理の当然なので、リア充の人があえて積極的に不幸に染まってまでスピリチュアルな世界を知るべきメリットがあるかどうかということになる。
だいたいリア充であるならば、ご先祖様がよほど徳の高い人であったか、自身が前世で善根を積んだか、どちらにしても何らかのご褒美なのだから、その境遇を十分に楽しむのがそもそもの人生の目的なのではないかと思う。
よって、あらかじめ設定された人生の目的をなげうってまで、自由意志として不幸になる選択をするというのも烏滸の沙汰ではないかと思う。
もしも逸話が嘘であるとしたら、その人は典型的な詐欺師で、どうせスピリチュアルにかこつけて怪しげな価値のない石だの壺だのを売りつけるつもりなのだろうから、なおさら近づくべきではない。
ただし、いちおう断っておきたいが、スピリチュアル界隈でも、ときどき「太陽のような」という比喩がふさわしい、まさに神様に祝福されているような、自然体で他人をハッピーにできる人が存在することも事実で、そんな人とであればいくらでお近づきになって困ることはない。
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