手相の線は、単にその人の気質を表すばかりではなく、だいたいの年齢が割り当てられているため、人生のどんな時期にどんなことが起きるかを予測することも可能となっている。
こうした方法を使って手相を読み解くことを「流年法」と呼んでいる。
私は以前、生まれ落ちたときから手のひらに刻まれている手相は永遠に変わらないものだという誤解で、手相占いのようなものをあまり快くは思っていなかった。
たとえば西洋占星術であれば、出生児の天体の位置関係を示すネイタルチャートは重要で、その人の先天的な性格などを表してはいるものの、それとともにトランジットやプログレス、ハーフサムなど、人生で起こりやすいイベントの時期や努力の方向性を読み取ることも可能になっている。
ということは、先天的な運命だから仕方がない、諦めろということではなくて、本人の努力しだいでは回避のすべがあり、西洋占星術であれば星の運行がそれを教えてくれるということになる。
実は手相であっても同様に後天的な努力の方向性を探ることは可能らしいとわかったのは、ひとえに私が失業して一文無しのような状態になったことと関係している。
私の手のひらの中央には、縦に運命線が走っているが、途中でこの線は枝分かれして、その一本はもともと切れており、もう一本のほうはそのまま中指のほうに向かって続いている。
昔は何か人生の途中で別の道に進むのだろうぐらいの感覚で、それほど意識してはいなかった。
ところが、私が失業したあとで、運命線の太さが明らかに変化していて、切れたほうの線がより太くはっきりと、続いているほうの線は、逆に途中で細くなりはじめたのだ。
流年法から見て、この切れている線がおそらくこれまで本業にしていた、失業前の仕事を表しており、いっぽうで続いているほうの線というのは、失業後の生活のことを表しているのだろう。
手相のふたつの線のコントラストがはっきりしてきたというのだから、現在の生活をよほど頑張らないと、以前のような(太い線で表される)生活水準には戻れない、とでも警告しているのだろうか。
ちなみに、続いているほうの線が、曲がりなりにも再び太くなるのは、流年法でみると50歳くらい以降で、ずいぶんと先の話になりそうだ。
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